Silicon Image社製PCI-ATAコントローラSiI680用のPC-9821向けDISK-BIOSです。本家のBIOSはPIO転送のみ対応ですが、当BIOSはα2.0からバスマスタDMA転送もサポートします。動作速度については自作BIOSベンチマークをどうぞ。Windows上では、Silicon Image純正のIDEのドライバが、対応HDDではUDMAモードで動作します(RAIDドライバは動作しません)。先日日本橋でPanasonic四国何とか(旧、松下寿)のハイパーマルチドライブSW9585を買ってきました。これをCHANPON2'TURBO-PCIに繋いだところ、これまで試したDVD-ROMドライブのようにWDMA-mode2ではなく、UDMA-mode4で動作しました。また、BenQのDW1650もUDMA-mode2で動作しています。従って、ATAPI機器でもドライブによってはUDMA転送するみたいです。NEC ND-4550AはWDMA-mode2で動いてます orz 。多分WDMAで動くドライブはWDMAで済ませる気なんではないかと思います。その意味で、松下寿のDVDマルチドライブはお勧めなんですが、別の意味で(ry
現在バスマスタ転送版のRvIIで起動がこけない版を作りましたので公開します。また、後述するようにCHANPON2'TURBO-PCIについても、こちらで検証していなかった組み合わせ、具体的には430HX機とRCC機には相性問題の疑いが出ております。現在お使いの方は大容量のファイルの転送などの方法で、お調べになったほうが良いかと思います。私自身はXv20でATA133RAIDPCI、Ra266でCHANPON2'TURBO-PCIを常用していて、安心しきっていました。ご迷惑をおかけした方々にはお詫び申し上げます。
他には■ATAカード適用事例、傾向と対策■テンプレも大変参考になります。
とりあえず160GBのHDDを半々に切って前半にWindows2000(NTFS)、後半にWindows98SE(FAT32)をインストールし、FAT32のパーティションを80GB近くのごみファイルで埋め尽くすというチェックをWindows2000とWindows98SEの両方から行いました。それで予想された事故(たまにWindows2000とのデュアルブートでWindows98が起動できなくなるという有名な問題)以上の事故は無かったので、問題は出ないのではないかと考えています。てゆうかあれだけ連続でHDDを動かしていたらHDDのシーク音が大きくなりました(T_T)。IDEは安モンですからね。
CHANPON2'TURBO-PCIのPCI-PCIブリッヂにはCHANPON2(初代)とは違い、G450PCIやCHANPON-ZEROに採用されたHB1-SE33が使われています。PC-9821のPCI-BIOSは不具合があり、PCI-PCIブリッヂ超えのデバイスのリソース割り当てが不正になる現象が見られます。当BIOSはブリッヂ越えの時に限り、初期化時にATA部のみIOポートについて修正をしています。これにより、V200/S7C3でCHANPON2'TURBO-PCIでも一応ATA部は両チャンネルとも動くことは確認しています。JU-NNBR11(SIIG)ではPericom社PI7C8148Aが採用されております。こちらは不正というようなレベルではなく、根本的にリソースがまったく割り当てられないため、拙作BIOS-Ver.α2.2からの対応となります。
項目 | CHANPON2'TURBO-PCI(玄人志向) | JU-NNBR11(SIIG) |
---|---|---|
PCI-PCIブリッヂ | HB1-SE33(HiNT) | PI7C8148A(Pericom)66MHz対応品 |
SiI680 | Revision1 | Revision2 |
720100AGM | ||
VT6306 | ||
FLASH-ROM | SST39SF010(SST) | W29EE011(Winbond) |
項目 | CHANPON2'TURBO-PCI(玄人志向) | JU-NNBR11(SIIG) |
---|---|---|
Read | 28611 | 42261 |
Write | 60093 | 55053 |
Random Read | 17152 | 18354 |
Random Write | 28001 | 23572 |
とりあえずPCI-PCIブリッヂとSiI680の両方が違いますが、SIIGの方がREADで大分速いです。CHANPON2'TURBO-PCIのちょっともたつく感じが減る気がします。
USBはUSB2.0規格に準拠したNECの720100AGMが採用されており、Win2KおよびWin98SEでワコムのUSBタブレットだけつないで確認しました。IEEE1394部はVIAのVT6306が採用されており、CHANPON2'TURBO-PCIのIEEE1394部をご覧ください。
ATA133RAIDPCI単品ではG8UYC(山猫)で、少なくともWindowsのインストール中にこけるとかみたいな問題は特にないように見えてました。しかし、CHANPON2'TURBO-PCIはデータが化け化けで正常動作しませんでした。こればかりはハードウェア的な問題ですので、各自対策をするなり、最初から覚悟するなりされた方が良いです。また、RvIIではHB1-SE33のMWIを使わない設定にしてもアイコンが化けるらしいとAimさんから伺っています。ただ、こちらはまりもさんから単機能のATA133RAIDPCIでも大量に転送するとたまに化けると伺っておりまして、むしろRvII-SiI680の相性問題が疑われます。430HX機でもブリッヂ越えは化けるらしいとまりもさんから伺っています。ATA133RAIDPCIだったらメインのXv20で使っていたんですが。
ATAのコネクタはボードに垂直になっており、筐体と第2スロットとの間の余裕がかなり少ないです。V7やデスクトップV200では何とか大丈夫でしたが、ダメな機体もあるかもしれません。引き回しが悪いとデータが正常に転送できず、正常に動作しないことがあります。
ATA133RAIDPCIは安物の割にはダンパ抵抗やでかいレギュレータなどがきちんと入ってて結構ボードの回路設計はよさげです。買うならATA133PCIよりATA133RAIDPCIの方が回路設計が良いのと、コネクタがボードに平行に向いているのでお勧めです。リサイクル掲示板でSSBさんに教えていただいたのですが、2chの某所ではATA133RAIDPCIはAT互換機ユーザーにやたら評判がよいようでびっくりしました。
上記のようにUIDE-133/98-Aが使い物にならなかった山猫でまともに動作していたようなので、流星とかChanpionとかでも大丈夫かも。RvIIでは起動さえ出来ればWindowsのドライバは正常動作するそうです(これまたSSBさんに感謝)。オンボードSCSI-BIOSが起動の邪魔する場合がありますし、IRQがバッティングする可能性も有ります。ですので、挿すスロットには気をつけて、また、拡張ROMアドレスが隣り合わないよう注意する必要があります。また、まりもさんからPIO転送版BIOSがRvIIで正常動作したと教えていただきました。しかし、Windowsドライバ(最新版?)が沢山転送しているとたまに化けることがあるそうで、バスマスタ転送時にPCI側?で問題が出ている模様です。AimさんからもCHANPON2'TURBO-PCIで化けているらしいと教えていただいています。RvIIでは避けた方が無難な様相を呈しています。ただ、後述のように、私の環境では問題に会っていません。うまく動くならCHANPON2'TURBO-PCIはRvIIにかなり良いアップグレードパスを提供するかもしれません。USB2.0が動かないとか問題が出るかもしれませんけどね。このようにACARDの石よりはSiI680はPC-98と相性が良い印象を受けます。
本体 | PC-9821RvII26 |
CPU | PentiumII266MHz Dual(OCせず) |
Memory | EDO ECC 32MB*4 = 128MB |
PCI#1 | Millenium 4MB版 |
PCI#2 | CHANPON2'TURBO-PCI |
PCI#3 | 空き |
CHACHA(まりもさん) | Ver. 1.5 (CL=08になる) |
PCIPL(KAZZEZさん) | 79 FC 4A C0 91 0F |
HDD(6Y160P0 UDMA-mode6) | SiI680 プライマリ・マスター(付属ケーブル) |
CD-ROM(SW-9585(松下寿) UDMA-mode4) | SiI680セカンダリ・マスター(66cmくらいのATA66対応ケーブル) |
SiI680 Driver Ver. | IDE版1.0.0.12(最終) |
テスト1 | Windows98SEのインストール(従来どおり) |
テスト2(1GBのダミーファイルをコピーしまくる) | MKDUMMY.EXE FireFileCopy(Ver4.3) RarUty Fldcmp Windows2000 SP3 |
テスト環境は上記の表の通りです。テストには従来Windows98SEのフルインストールしたところ、WindowsのSiI680ドライバをインストールしてから動かなくなりました。IRQがバッティングするSCSIのドライバを使用不可にすれば動くようになったので、SLOT#2はまずいと思います。これに加えWindows2000のフルインストールと、さらに巨大ファイルのコピーでSiI680の純正のドライバをテストしました。FAT32なデータドライブにMKDUMMY.EXEで約1GBのファイルを作り、Windows2000でFireFileCopy(Ver.4.3u)を使い複数のフォルダにコピーし、RarUtyやFldcmpでCRCをとり全てのコピー先のファイル(1GBが合計8つ)のCRCが一致していることを確かめました。問題のおきている環境では何が問題の原因かいまいちわかりません。現状でなぜかRvIIでは電源の切断が自動的に行われないという謎の現象はあります。と書きましたがAimさんからこれはSMP動作時の仕様であるとご指摘頂きました。
SYBAの板って写真を見る限りDIP-ROMソケット実装のようですね。だとすると他のROMと載せ換えが効くということでして、AT互換機無しで98で書きこめる可能性があるんじゃないでしょうか(つまりSiI680用のBIOS以外が書かれていてもBIOSは無視されるので起動阻害が起きない)。データシートの公開されている石でハードウェア的に書き換えできる石なら、書き換えプログラムの軽微な修正で対応できる可能性があります。多くのチップは64KBまでしかFLASH-ROMにアクセスできませんが、SiI680以降のSiIのチップは512KBのFLASH-ROMまでアクセスできますので、もしかするとROMライタへの転用が可能かもしれません。